ずっとシングルマザーでもいいと思っていた

私には一人息子がいる。夫はいない。できちゃった婚のしそこないで、無責任な母のもとに産まれた息子に申し訳ない気持ちを抱きながら10年間一緒に過ごしてきた。

だが決して賢母ではないにせよ、自分の家族に迷惑かけつつ協力を仰ぎ、人並みの愛情を注がれながら彼は成長していると信じている。

 

ひとり親になることは誰よりも子供に負担がのしかかる。

父の存在が無いということは結構様々な場面で影響が出てくる。経済的にも、子供の発達的にも。ひとり親は忙しい。仕事と育児、家事をすべて一人で行う。その分、子供と向き合う時間が減る。親がかまってくれないことで多少なりとも子供に我慢をさせていると思う。

 

それでも今まで再婚もせずにいたのは、矢張り私がわがままで未熟だったからに他ならない。実家を出て、アパートでの息子との二人暮らしは全て自分の思うがままだから。

それはある意味、息子を狭い檻の中に閉じ込め息苦しい状態を作っていたのかもしれないとすら思う。息子が思い通りにならないと母親失格ともいえる言葉の刃を息子に刺してきた。躾と称して息子を否定し続けるようなことも言った。最低だと思う。その分、たくさんの愛してるもたくさんのハグとともに捧げた。息子からもたくさんの愛してるとハグを貰った。

子供は母親がどんな人間であろうと、母からの愛を疑うことなくまっすぐに信じているんだと思う。そんな彼の姿に幾度も救われてきた。子供は天使なのだ。

これから先もきっと息子が成人するまで、母親の素質が無い自分に落胆し、息子に迷惑をかけながらも二人で生きてくのだろう、それでもいいと思っていた矢先。

私の子宮筋腫と内膜症の手術をすることになった。